「悪い、神菜。

部活忙しいから、しばらくは一緒に帰れない… 」

「……え」


そのことをさっそく神菜に伝えに行った。


手を合わせて謝ると、神菜は少し惚けた顔をしたあとこう答えた

「え、 あ… うん。

了解。部活頑張ってねー」


平然っぽく言っているが、どことなく寂しそうな様子の神菜。

そんな顔して欲しくなくて、俺は思わず口を開いた。



「そんな拗ねんなって。

お詫び……って、わけでもないけどさ、今日の放課後なんか奢ってやるから機嫌直してくれよ、な? 」


「…うん。 ケーキ食べたい」


俺の言葉に神菜はいつもの笑顔を取り戻してくれて、にこりと頷いた。


「了解!

じゃ、放課後な! 」


と、俺は神菜と放課後の約束をした。


そういえば、"恋人ごっこ"以外で放課後神菜と一緒になるのは始めてかもしれない…。