そして、数分後。
神菜が持って来た料理を見て俺は自分の目を疑った。
一瞬お粥かと思ったが、そうじゃない。
リゾットだった…。
「うわ、すげぇ!
リゾットだよな、よくこんなの作れたなぁ…!」
「あはは、まぁね…」
熱のせいかもしれないが、ここまで予想外だと逆になんか楽しくなってきた。
俺が喜んで声を上げると、神菜からは渇いた返事。
気にせず手を合わせてリゾットを口に運ぶと、これまた予想以上に美味かった。
俺が黙々と食べていると、神菜が急に「あ"」と、濁点を付けたような声を上げた。
「ん?神菜、どうかした?」
「……」
どうかしたのかと尋ねてみるが、神菜からは返事がない。
しかし、その直後…
彼女の頬に流れる涙があったのだ… 。
「うわ!!
ちょっ、えぇ!?なんで泣くんだよっ!?」
急に泣き出した彼女に、俺は焦って声を上げた。