「具合どう?」
「…ん、平気。
てか、わざわざ来てくれて ありがとな」
「ううん。早く良くなってね」
学校を休んで寝ていたら、夕方ごろに神菜が見舞いに来てくれた。
神菜は近くのスーパーで買って来たと思われるスポーツドリンクと、おつとめ品のシールが貼られているゼリーをくれた。
ゼリーに関してはツッコミを入れたい気持ちでいっぱいだったが、そんな気力は今の俺にはなかった。
「ご飯食べた…?」
神菜が俺にそう尋ねる。
俺は首を横に振って答えた。
食欲なんてないし、作る元気も出ない。
「なにか食べた方がいいよ?
私、作ろうか…?」
「…え」
「キッチン借りるね」
俺の返事を聞く前に神菜はそう言って立ち上がった。
そんなことさせるのは悪いと思って、声を上げるが、神菜は「いいから。優斗は寝てて」とそれだけ言ってキッチンに入って行った…。