家族ごっこ



朋華さんの言葉に、さっきまで険しかったおっさんの頬が緩む。


「まぁ、ええわ…

これもなにかの縁やし、わしらに出来ることがあったら協力すんで!!」


と、おっさんがそう言い、その言葉の後に「な?優斗」と俺に振る。

俺もそれに頷いて応える。


こんな状況で放っておけるわけもないし、


…なにより彼女は、女手一つで晶ちゃんを育てているらしい。

そんな姿が、俺を女手一つで育ててくれた母さんと重なって、なんとか助けたいと思った…。




「あら、わたしも協力するわよ」

キヨばあちゃんもそう言って声を上げた。

そして、「とりあえず、今晩はうちに泊まるといいわ」とそう提案した。


その提案にいち早く食いついたのはおっさんだった。


「ほんなら、わしも泊まってくわ!ええやろ?ばあちゃん」

「ええ、もちろん。その方が安全だわ」

「よっしゃ!決定や!!」


と、おっさんはまんまと寝床の確保に成功したのだった。



俺はそのまま自分の部屋に帰ることにした。


急に大勢で泊まるのもおばあちゃんに悪いし、

おばあちゃんの家は近所にあるから、なにかあればすぐ駆けつけられるだろうと思った…。