「自覚ないんかい…」
俺の唖然とした反応におっさんは呆れた声を上げた。
冗談ではなさそうなおっさんの言葉に、俺は少し焦りを覚えた。
「え…、えっ…俺、太った?」
「あぁ。夏と比べると結構太ったんとちゃうか」
「……」
俺は言葉が出なかった。
誰かに太ったなんての言われたのは生まれて始めてだった…。
軽いショックを覚える俺に、おっさんは容赦なく言い放った。
「これは将来はメタボ確定やな」
「なっ…!?
これから体重減らせばいいだけの話だろ」
ニヤニヤ笑うおっさんに俺はムキになってそう言い返した。
すると、おっさんは俺の言葉を鼻で笑ってこう言った…
「今体重戻しても、そのうちまた増えると思うで?
お前、普段運動せえへんやろ?」
その言葉に俺は言い返せなかった。
おっさんの言う通り、俺はあまり運動はしていない。
運動部でもないし、体育祭が終わったばかりで体育の授業も程よくサボっていたところだ……

