「まぁまぁ、細かいことはええやん?」
「よくねーよ」
片平さんからもらった金をこんな形で遣ってしまったことに落ち込む俺に、
おっさんはしぶしぶと言った様子で口を開いた
「ほんなら、この絨毯お前に返すわ
それでええやろ?」
「……あぁ」
別にいらないけど、こればかりは仕方ない。
自分で買ったことにしないと片平さんに申し訳なかった。
こうして、この絨毯は俺の物となった。
「なぁ…、」
「ん?」
絨毯に寝転がりながら、おっさんは俺の顔を見ずに声を掛けた。
「お前、父ちゃんのこと嫌いなんか?」
「まさか…、そんなわけない」
「せやけど、どっか一つぐらい嫌いなとこあるやろ?
酒癖が悪いとか、下ネタばっか言うてくるとか、加齢臭がするとか……」
「…その言葉、全部あんたに当てはまるからな」

