おっさんに話したことで気持ちは随分落ち着いたものの、

頭の中はまだ少し混乱していた…。



神菜への思いは完全に自覚しきれない…というより、認めたくない。


…それに、"恋人ごっこ"のルールのこともある。

相手を好きにならない…


そのルールのことを考えれば、この感情はやっぱり認めるべきじゃない。


彼女が俺を必要としている間は、ずっと偽彼氏で居続けるべきだ。

それが神菜のために俺が出来る唯一のことだ。



…そんなことをあれこれと一晩中考えた。

いろいろ考えすぎて知恵熱でも出るんじゃないかと思うほど、いろいろ考えた…。