7月のあの日以来、俺と彼女は時々学校の屋上で話をするようになった。
俺が彼女と話して知ったことは…、
いつも誰とでも仲良くしている彼女は、意外なことに実は人付き合いが苦手なのだということ…
「…一人になるのは怖くないの、
けどね、
誰かに嫌われるのは、すごく怖い… 」
そう言いながら彼女は、手すりにもたれて遠くを見つめていた…。
「………」
俺はそんな彼女になんて言っていいのかわからなかった…
誰とでも仲が良く、
誰の悪口も言わず、
誰に対してもいつも笑顔で接している…
そんな彼女は、
クラスメイトや先生からはかなり好かれていると思う…。
…けれど、
そんな完璧な人間で居続けているせいで、彼女は疲れきっていたのだ…