「怜…。」

「どしたの???」

「うち、もうダメだわ…。」

「は?」

「龍…、あきらめるね…。」

「なんで???」

龍のことは、キッパリとあきらめた。

恋人としての“好き”じゃなくて、

友達としての“好き”になった。


そのことを、遥にも話した。

「えっ、なんで!?なんであきらめちゃったの!?」

「だって…。」

なんか、言いづらくて、つらかった…。


その話は、一気にクラスに広まり、

男子たちが色々言ってきた。

「お前、あきらめるのはえーな。」

「ウケるんですけどー。」

「亮、裕!あんたたち、さっきっからうっさいよ!!!」

男子たちが色々言ってるけど、1人だけ、

「大丈夫だよ。また次の恋があるじゃん。」

そう、言ったのは、浅川弘(あさかわひろ)だった。