乱樹(らんじゅ)の香り


「タカちゃん?どうしたの?」

麗より先に部屋に入っていた兵庫はそれに気づいた。

ピアス?

誰か、来たのか。

…偵察ってことは姉ちゃん。

兵庫は、麗を振り返った。

「麗…話さないと、いけないかな」

兵庫のつぶやきは、麗には聞こえなかった。

麗は兵庫に抱きついた。

まだまだ、いっぱい邪魔があることには、気づかないで。


~おわり~


読んでいただいてありがとうございました。