「…彼女、じゃなくて、元、彼女だ。

カイラ、なんかしただろう?

もうだいぶ前だけど、カイラの方がいいって、オレ、フラれた」

麗は目を見開いた。

初耳だ。

カイラは悪魔なかわいいほほ笑みを浮かべた。

「当ったり~」

カイラには、怖いくらい、悪魔なコトが似合う。

顔は天使級だから、そのギャップが、なかなか楽しいのだ。

「でも、別れちゃってたとは知らなかった。

あの子、このごろオレの周りに頻繁に出没してさ。

面倒なんだけど、ハッキリ追い払うと、タカトシが困らなくて楽しくないと思って。

オレ逃げ回ってたんだよね」

「…それで、この頃、よくオレのうちにいるのか」