『…だから、気にしないで…?』
「―――ッ!」
…何でいつも、俺のことばかり優先させるんだろう…。
お前だって少なからず、傷ついてるはずなのに…。
「…でも俺は…聞いてやらなかった…。」
絞り出した声は、多分震えてて。
お前の前では、何でか俺は、弱くなるんだ…。
『…うん、そうだね…。
ちょっとだけ、マツのこと嫌いになった…。』
言いながら、安心させるように笑いかけ、言葉を続ける。
『…“会いたい”なんて、思ってなかった…。
あの街にだって、戻りたいなんて思わなかった…。
…だから、マツに同意して欲しかったんだ…。』
思い出すように遠くを見つめながら紡ぐ言葉を、
今度は聞き漏らさないようにとだけ、考え続けた。
『…ガンだったんだって…。
あの人らしい結末だよ…。』
そう言って、視線を俺に戻した。
『…マツがね?
“一人で逝かせないでくれて、ありがとう”って行ってたから…。
死んだ後だけど、見送りに行ったの…。』
「―――ッ!」
『…勤めてた会社の上司って人が一人、代表で来ただけだった…。
お焼香だけで帰ったけどね…。
あの人が自分で選んだ人生だけど、寂しい終わり方だよ…。』
“さすがは親子?”と言って笑いながら、短くなった煙草を消した。
「…お前は…違う…!」
『…そうだと良いね…。』
息苦しかった。
ただ、もぉ何も失わせたくなかった…。
何でお前ばっか、傷つくんだよ…。
“俺じゃ頼りにならねぇか…?”
そう聞いた時、お前は何も答えなかったよな…。
何も聞いてやれなかった俺が、そんなこと言うべきじゃなかったんだ…。
「―――ッ!」
…何でいつも、俺のことばかり優先させるんだろう…。
お前だって少なからず、傷ついてるはずなのに…。
「…でも俺は…聞いてやらなかった…。」
絞り出した声は、多分震えてて。
お前の前では、何でか俺は、弱くなるんだ…。
『…うん、そうだね…。
ちょっとだけ、マツのこと嫌いになった…。』
言いながら、安心させるように笑いかけ、言葉を続ける。
『…“会いたい”なんて、思ってなかった…。
あの街にだって、戻りたいなんて思わなかった…。
…だから、マツに同意して欲しかったんだ…。』
思い出すように遠くを見つめながら紡ぐ言葉を、
今度は聞き漏らさないようにとだけ、考え続けた。
『…ガンだったんだって…。
あの人らしい結末だよ…。』
そう言って、視線を俺に戻した。
『…マツがね?
“一人で逝かせないでくれて、ありがとう”って行ってたから…。
死んだ後だけど、見送りに行ったの…。』
「―――ッ!」
『…勤めてた会社の上司って人が一人、代表で来ただけだった…。
お焼香だけで帰ったけどね…。
あの人が自分で選んだ人生だけど、寂しい終わり方だよ…。』
“さすがは親子?”と言って笑いながら、短くなった煙草を消した。
「…お前は…違う…!」
『…そうだと良いね…。』
息苦しかった。
ただ、もぉ何も失わせたくなかった…。
何でお前ばっか、傷つくんだよ…。
“俺じゃ頼りにならねぇか…?”
そう聞いた時、お前は何も答えなかったよな…。
何も聞いてやれなかった俺が、そんなこと言うべきじゃなかったんだ…。


