意識が戻ると、隣には看護婦さんとお母さん。 何か話していた2人は、あたしが動いたのを感じたのか話を止めた。 「もう、終わったよ。」 目を覚まして、一番最初に聞いたのがお母さんの声だった。 『気持ち悪い。クラクラするー…』 「まだ、麻酔抜けてないんだから仕方ないよ。我慢しなさい。」 クラクラの中…あたしは、手を伸ばして携帯電話を鞄から引きずり出す。 目が覚めて一番に聞いたのはお母さんの声だけど… 一番に声を聞きたかったのはアキヒロの声。