『先程来た、堀越です。…出血酷いみたいで…。』 言いづらそうに母が言う。 「堀越さんね、…レバーみたいなのでた?」 『はい。』 「お腹の痛みわ?」 『今は大分いいです。』 なんの躊躇もせずに、坦々と質問に答えた。 「じゃあ、先生があと2時間位したら戻るから。準備しようか。」 看護婦さんのその言葉で、あたしはせかせか動かされる。 赤ちゃんとのお別れの準備を… 赤ちゃんを殺す準備を… これは罪にはならないの?