あたしはホッと胸を撫で下ろしたけど、彼の機嫌は最高に悪かった。 別に、関係ないからいいや。 そんな事より、帰れて良かったあ~。 なんて、会話のない車内で1人で思ってた。 すんなり帰してくれる。って思ったのに… 「クミ。…眠くて事故りそうなんだけど。泊めてくんない?」 彼がそう言ったのは、あたしの家に着くほんのちょっと手前でだった。 計算して言ったのかな? 自分で誘っといてなんだけど…あたしは非常に不愉快だった。