「なに?」

振り向かずに言った。
今…あたし泣きそうな顔してるから


「お前…俺のこと好きって言ったよなそれ嘘か?
俺は婚約者なんか関係ない俺はお前のことが好きだ。
頼むよ…そばにいてくれよ…俺…お前がいなきゃやってけねぇよ
頼むよ…なぁ悠希…」


「……………っ」

あたしは泣いた。
声が出ない。


「悠希…もう口も聞いてくれねぇのかよ」


隆生の声が裏返った。
たぶん泣いているんだ。

「ねぇ隆生…あたしとは遊びだったんでしょ?」

やっと声がでた

「は?」

「婚約者がいるのに普通は彼女なんか作らないよね?」

「お前何言って…」



あたしは振り返った。


もう泣いて顔がぐちゃぐちゃだと思う。



「隆生の方が嘘じゃん!!!!!!なにが好きだよ!!!!あたしはそんなに便利な女かよ」


「何言ってんだよ!!!」


「あたしは隆生のことなんかキライだ大っキライ!!!!あたしは髪が生えてる人が好きなんだよ!!!誰が好き好んでハゲを好きになるかっての!!!!!!」


あたしは走って公園から出た。



「悠希!!!!!!!!!!!!!」

隆生が叫んだ。


あたしは道路に飛び出していた。


車が前から来た!!!!!