昨日は校門にいたのに…

「悠希帰ろぉぉ!!!!!」

佳奈の声…

てかあたしなにハゲのこと考えてんだ???

あたしらしくない。

止めよう。

「うん☆かーえりましょ♪」


元気が一番。
もう考えたくない。
自分をおかしくするだけだ。 佳奈との会話に集中しよう。



「でさー昨日ね変な男がウチに告ってきた訳だ!!」

佳奈ってモテんな。

「うんそれで?」


「振った。だって名前も性格も知らない人だもん」


振った……か…


「悠希も昨日隆生様振ったんだもんね♪」


ズキッ


「う…うん」


「今日も校門辺りにまたいるかな?」


いないよ…もう無理だもんハゲがあたしに会いに来るなんて…


「どうかな?」


「だって諦めないって言ったんでしょ?」


言ってたな…そんなこと。




―昇降口―