□■□■ 美咲 ■□■□
夏生が飲み物を買いに行ってから、しばらくたった。
あたしは、メロンパンの最後の一口を口に入れようとしていた。
その時……
「……鮎原!!!」
突然、後ろから誰かに呼びかけられた。
「……ん?」
パンを“ゴクンッ”と呑み込んで、座ったまま後ろを向いてみると
一人の男が立っていた。
あれ………確かあの人、中学おんなじだったかも…?中山…だっけ?
一緒のクラスなった事ないから、よく分かんないや……
それより、あたしに何の用?
「……何??」
「…あの………俺、鮎原の事………………」
そこまで言って、中山君は一度大きく深呼吸する。
ん~……何だろ?
……て、え!?何かみるみる赤くなってきてる??!
ど、どうしたの?
少しオロオロしながら、中山君の顔を見つめる。
そしたら………………
「…………好きなんだ…!友達からでいいから……俺と付き合って!!」
目を真っ直ぐ見つめられながら、言われた。


