君に伝えたい












「………ん…?」







気付いた時にはもう、あたしの口は塞がっていて、




ハルの唇から伝わってくる熱い体温によって、あたしはキスされたんだと気がついた。






「…やっ………!!!」







初めての感触に、思わずハルを突き飛ばした。






「………………」







ハルはそのまま下を向いて黙ってる





ハル、悲しんでる?




あたしは頭がゴチャゴチャになってきて、咄嗟に道を走りだした。









ハル。



ハル………!!







『……どうして離れちゃうの?』







綿あめが話し掛けてくる。







「………………っ!!」






…………どうしてって…言われても……!!





走りながら必死に考えた。





どうしてハルを見れなくなったんだろ…





どうしてあたしは綿あめを否定しているんだろう





しばらく走り、



やっとの思いで家に着いたあたしは、真っ先に自分の部屋へと向かった。