――――――――――――――――――
それからは、ずっと夏生や由香里と過ごした。
ハルが来たら適当に話をつけて逃げて、
目を合わせないために、必死にハルを見ないようにした。
でも、視界の隅に時々見えたハルの視線は、あたしの事をずっと見ていた。
――――――――――――――――
帰り道を一人で歩いていたら、
「……美咲」
「……ハル……」
ハルが道端の塀ブロックに寄りかかってあたしを待っていた。
「………………何で避けてんの?」
ハルの声は、少しだけ苛立っているようだ。
「………………………………うぅ」
目を合わたくなくて、あたしはまた下を向いた。
だけど、ハルは両手で無理矢理あたしの顔を上げさせた。


