開くと、短い文章が見えた
『ハルキへ 久しぶり。すっかり人気者だな』
久しぶりに見た夏生の字は。ちょっとだけ汚いけど、何だか暖かい気がした
『届いてるかわかんねーけど、言っておくな。』
一体何だろう?って思って、俺はそのまま文字の横を見た。
「………………」
『大好きだから。』
その文字が、
その文字だけが、ヤケに太く書いてあったんだ
きっと力を入れすぎて、
この文字に対する想いが強すぎて。
思わず、こうなっちゃったんだ
―――――よく見ると涙で掠れてる。この文字も。
太く書いてある言葉も、
その言葉の意味も。
全てに。涙が出てきて、
大好きだなんて、言われると思わなくて
「………………っ」
「………え。ハ、ハルキ!?」
「………っ!!…」
「ど、どうしたんだよ………」
車の中で、俺は泣いたんだ。
大好きなのは。俺だって一緒だったから


