あ、その手があったかって、何かヒラメいてしまった。
「そっかぁ…。じゃ。」
「え!!?」
俺はピタッと動きを止めた。
見事に顔にヒットする金髪の拳…。
超いってぇ…。
「ははっ……。」
「お前…。何してんだよ!なんでわざと…。」
「だって、傷が出来れば仕事出来ないでしょ?だから……。」
そう言った瞬間。金髪の一人に胸ぐら掴まれた。
「ざけんな!ちょっと顔が良くて、背高くて、人気者だからって…。」
その時。プチってきれた。
我慢してたのが、全部切れた。
「…顔が良いなんて、どうせ嘘だろ?」
「え?」
「人気者って…何だよ………。俺、もうヤダよ……。」
そしたらだんだん泣けてきた。
もう何もかもヤで。
自信が持てなくて…。
「意味分かんねぇよ…。俺、自信がもてねぇ……。周りみんなカッコいいし、…それと比べたら、俺って何なんだよっ…!」


