あたしが抵抗しなくなって、必需人はあたしを抱きしめる力を緩めた。 必需人のあたしへの気持ちが伝わってくる。 必需人は、あたしのことを、ずっと長い間すきでいてくれて、大切にしてくれている。 あたしは必需人の気持ちを拒否したのに、それからもずっとあたしのわがままを聞いてくれる。 必需人が言うには、「沙那が俺のことすきじゃなくても、俺は沙那のことすきなんだから。 沙那と一緒にいられることが俺の幸せ。」なんだって。