次に目を開けたとき、窓から入る陽射しはなくなっていた。 外はまっ暗。もう夜になっている。 時計を見ようと思って手を伸ばしたとき、あたしは時計ではないものに触れた。 必需人。 「あ、起きた?もう10時過ぎたよ。沙那、晩ごはんどうする?」 「10時!?お祭り…」 あたしは、そんなにお祭りが楽しみだったわけではない。 ただ、必需人と一緒に出かけたかった。それだけ。