「ねぇ、沙那…、なんか熱くない?」 必需人が、あたしにまわしていた手を離した。 その手は、あたしの首を触る。 「うわっ。あちぃ…」 そしてすぐに手を離した。 その手は、あたしの体を持ち上げる。 多分、これはお姫様だっこ。 あたしは、必需人の体に顔を埋めた。 だって、熱かったから。顔が。