少女のヴァンパイア


リーフとキルギスは、

どうしたものか……

と考えながら、

思考に頭をひねらせた。

しばらくすると、

キルギスが顔色を変えた。

「どうかしたのか?」

キルギスの変化に気づいたリーフが、

キルギスをみた。

「だれか、来る。」

そういって、

キルギスは目を閉じた。

意識を集中させ、

どこから誰が来るかを見分けている。

キルギスは、

そういった力が、

人一倍優れていた。

「きた!!」

キルギスが言ったのと同時に、

人の形をした影がみえた。

リーフとフランは思わず構えた。

「だめ!!」

キルギスが、

ふたりに叫んだ。

そして、

姿を現したのは、

マロン色の髪をし、

綺麗な緑色の瞳をした少女だった。