少女のヴァンパイア


―…うーん……
どれもこれも全部いいなぁ。

「決まったか?」

グレンが言うとシュリーは振り向いた。

「……まだです。」

しょんぼりして言うシュリーをみた、

おじいさんが、

「もしかしてお気に召しませんでしたか?」

と不安そうにいった。

シュリーは慌てて否定した。

「いえ!……どれもこれも全部すごくて、迷ってしまうんです。」

そして、

少ししておじいさんとグレンが笑った。

シュリーの頭の上には、

ジャックの時と同じ様に、

?が浮かんでいた。

「いや…すいませんね。
そんなこと言ってもらえてすごく嬉しいです。
服は、ごゆっくりとご覧下さい。」

シュリーは何故笑っていたのか、

気になったけど、

グレンを待たせるのは行けない気がして、

また服を選びに行った。

「シュリー様は本当に可愛い方ですね。」

「あぁ。俺の見つけた女だ。」

「幸せにしてあげてくださいね?」

「……あぁ。」