少女のヴァンパイア


「も…申し訳ございませんでひた。」

シュリーは慌てて言ったものだから、

ついつい噛んでしまった。

―…や…やってしまった…!
どうしよう…
私…追い出されるのかな。

不安がよぎるシュリーとは裏腹に、

グレンは笑い声をあげた。

驚いているシュリーを置いて、

グレンは暫く笑い続けた。

「わ…悪かったな。」

グレンはシュリーの頭に手を乗せて、

シュリーの頭をポンポンと撫でた。

シュリーは正直に嬉しいと思った。

だが、

―…だめ。
グレン様にそんな感情を抱いてはだめだ。

そう、

自分に言い聞かせた。

「どうかしたか?」

グレンはなにもいわないシュリーを不安に思った。

シュリーは我に帰り、

必死に否定した。

「いえ、何にもございません。」

「そうか。」

グレンはそれだけ言って、

またシュリーの頭を撫でた。

シュリーは顔が赤くなっていくのを感じ、

慌てて下をむいた。