ジャックはグレンの気持ちを知ってか、
まだ話を続けた。
「シュリーちゃんだったけ?
可愛いね。それにあの歌声は最高だ。
あれをあっちの世界の奴等に聞かすとすぐにメロメロだね。
俺が食べていい?」
最後の言葉は冗談だが、
グレンはそうは捕らえなかった。
ジャックの首元を掴むと、
床に押し付けた。
「俺に殺されたいのか?」
グレンの声には本気の殺意が籠っていた。
それでもジャックは笑みを絶やさずにグレンにいった。
「本当に冗談が通じないなぁ~。
シュリーちゃんは今はグレンのものでしょ?」
ジャックは"今は"という部分を強くいった。
グレンは、
はぁーと溜め息をついて、
ジャックから手を離した。
「シュリーはものじゃない。」
ジャックはそんなグレンが可愛くて、
思わず大声で笑った。
…その後、
グレンに仮死状態にされたのは、
言うまでもない。
