今にもリベルを殺してしまうような殺気を放ちながら

バーナードがリベルに言った。

リベルは悲しそう微笑んだ。


「……わかってるよ。
これが他のヴァンパイアにバレたら僕はこのヴァンパイアの世界から追放される。」

冷静に言ったリベルに

バーナードは余計に腹を立てた。

バーナードは一瞬でリベルの前に行き

リベルの頬を殴った。

リベルは軽く吹き飛んで

床に尻をついた。

「リベルっ!!」

イオラは驚いてリベルのもとに駆け寄る。

リベルは「イテテ……」といい、

口が切れて、

血が流れていた。

「ごめんなさい。私のせいで。」

目に涙を浮かべてイオラが言うと

リベルは優しく微笑んだ。

「大丈夫だよ。
イオラのせいじゃない。
……それにこうなることは、わかってたしね。」

とリベルは力なく微笑む。

するとイオラは思いっ切り立ち上がり

リーフやバーナード、フランにキルギスのほうを向く。

「改めて紹介します。
私の名前はイオラ=レイナンです。
よろしくお願いします。」

とにっこり笑い

頭を下げた。