「あぁ…ここに来るとはいい度胸してるね?」

とリーフが言うと

バーナードが頷いた。

「えっと~…僕が消して来ましょうか?」

フランが怖々といった感じで言うと

リベルが止めた。

「…ごめんね。
僕が連れてきた子なんだ。」

と声の質を下げて言った。

「リベルさんが…ですか?」

フランだけではなく、

リーフやバーナードまでも驚いてリベルをみた。

唯一、

キルギスだけがなにも言わず、

扉のほうを見つめていた。

「ヴァンパイ…ア?」

キルギスがとても小さな声で呟く。

その声に気付いたみんなは

キルギスを見た。

リベルは悲しそうに微笑んでいた。

「さすが…キルギスだね。」

「…言ったら駄目だった?」

そうキルギスが言うと

リベルは首をふった。

ふたりの会話は勿論他の者からすれば、

何を話しているのかわからない。

「どういうことだよ。」

バーナードが言うと

リベルはバーナードに顔を向ける。