少女のヴァンパイア



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「シュリー?」

グレンはヴァンパイア国についた時

シュリーの声が聞こえた気がした。

思わずその場で立ち止まる。

―…シュリー…?
なにかあったのか?

グレンの中に、

微かな不安が生まれる。

「グレン?どうかしたのか?」

ジャックがグレンに言う。

「……なんでもない。」

グレンはまた歩き出した。


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その頃―…

人間界ではファイがお茶の用意を持って、

シュリーの部屋へ来ていた。

コンコン…

扉を叩いてもシュリーが出てこない。

「シュリー様?」

ファイは不思議に思いながら、

もう一度扉を叩く。

だが、

やはりシュリーはでて来なかった。

「シュリー様、入らせて頂きますよ?」

ファイは部屋の扉を開けた。