少女のヴァンパイア


それから数時間後にシュリーは目覚めた。

なにか重い感じがして、

目を開けると目の前にグレンがいて、

シュリーは心臓がでてくるぐらい驚いた。

シュリーは慌ててグレンから離れようとしたが、

グレンの腕が、

シュリーの腰に置いて、

抱き締められるようにしている為、

グレンは動けなかった。

シュリーは迷った末、

グレンが起きるのを待つことにした。

グレンはなにやら忙しい身らしいので、

こんな時ぐらいは、

ゆっくりさせてあげたいと思うシュリーであった。

グレンはいつも無表情なのだが、

今はすごく幼く見える。

―…可愛い。

とシュリーはふと思ってしまう。

シュリーはグレンの胸に顔を埋める。

温かくて、

グレンの心臓がゆっくり脈をうつことが心地よかった。

シュリーは人の温かさを久し振りに感じた気がした。

だが、

シュリーはふと思ってしまう。