シュリーは嬉しそうに笑って、

意識を手放した。

「…思ったより疲れたみたいだな。」

困ったお姫様だ。

とグレンは加え、

屋敷へ帰って言った。



屋敷へ帰ると、

ファイが出迎えた。

ファイは、

シュリーがグレンに抱き抱えていることに驚き、

どうしたのかと、

急いでシュリーの様子をみた。

「少し疲れたみたいだから、大丈夫だ。」

と言うと、

ファイは安心して息をついた。

その日、

シュリーはぐっすりと眠っていた。

グレンはシュリーの寝顔をみながら、

ワインを飲んだ。



その同時刻…

ヴァンパイア王国では―…

「フラン様!!」

屋敷の中をひとりの兵士が、

フランのもとへ駆け寄ってきた。

とても慌ただしい様子だ。

「はいれ。」