少女のヴァンパイア


「そんな俺に…幻滅したか?」

とグレンが聞くと、

シュリーはとっさに、

グレンと離れ、

グレンを見つめる。

「そんなわけありません!
グレン様は、見ず知らずの私を助けてくれました!
世話までしてくれて、なにもできない私を此所に置いてくれています!
そんな方に私が幻滅なんかしません!!」

とシュリーは目に涙を浮かべて言う。

グレンは必死に言うシュリーを見て、

思わず笑ってしまう。

シュリーは

突然、笑いだしたグレンに首をかしげる。

グレンは、

片手でシュリーの頭を撫で、

しばらくしたら、立ち上がった。

「グレン様…?」

シュリーが

どこかへ行こうとしたグレンに問い掛ける。

グレンはシュリーの方を見ると、

優しく微笑む。

「シュリー。今日は素敵な歌、ありがとう。
今度は、お礼に街に連れて行ってあげるよ?」

と言った。

「本当ですか?」