少女のヴァンパイア


「シュリー…俺は、ヴァンパイアなんだよ?
怖くないのか?
恐れないのか?」

グレンはそういった自分に思わず苦笑いしてしまいそうになる。

これではまるで、

自分がシュリーに認めてもらいたいだけじゃないかと

どこまでも自分に甘い自分に反吐が出るとグレンは思った。

シュリーはどう思っているのだろうか、

と思ったグレンは、

シュリーのほうを向くと、

シュリーはグレンを優しく抱き締めていた。

「実は私……グレン様が、ヴァンパイアだって知っていました。」

グレンはそう聞いて、

いつもの無表情も忘れ、

驚いた顔になった。

シュリーはそんなグレンに気付かず、

まるで詩人のように語った。

「私が、グレン様に拾ってもらって数ヶ月たった時…
散歩に行こうとして、窓の外を見ると、グレン様がいました。
私は、お礼が言いたくてグレン様を追いかけたんです。
グレン様に追いついた時、グレン様は部屋に入ってしまいました。」