少女のヴァンパイア


シュリーによると、

シュリーが歌い終わると、

グレンが寝ていて、

まさか寝ていると思わなかったシュリーが、

グレンを呼んだらしい。

そしたら、

グレンが起きて、

今に至るとシュリーはしょんぼりしながら

伝えた。

グレンはそんなシュリーに微笑むと

「大丈夫だ。」

と言って、

シュリーの頭をなでる。

シュリーは

突然のことに驚き、

顔を赤くさせる。

そして

グレンは思わず―…

「シュリー…俺は、ヴァンパイアなんだ。」

と言ってしまった。

シュリーは驚いた顔をしたが、

すぐに笑顔になる。

「言ってくれてありがとうございます。」

日だまりのように

温かく優しい笑顔でいう。

恐れるか、

怖がるか、

少なくとも自分から逃げると思っていたグレンは、

まさか、

微笑んでくれるなんて、

思ってもいなかったから、

面食らってしまった。