少女のヴァンパイア


「うるさい!
俺がお前みたいなガキに殺られるわけない。」

そして、

もうひとりのグレンがまた、

少女に襲いかかる。

少女は悲しそうにもうひとりのグレンを見る。

少女の手には、

もう剣は握られていなかった。

「死ね!」

もうひとりのグレンが少女に剣を振り落とす。

少女はその場から、

動こうとしない。

だが、

もうひとりのグレンが振り落とした剣は、

次の瞬間、

闇の空間高くに投げ出された。

「もう…やめてくれ。」

グレンが、

空間から剣を取り出し、

少女を助けのだ。

グレンの剣は、

グレンの髪のような、

輝く金色だった。

「どうしてこの女を助ける?
この女は俺を倒したあと、お前をまたあの大臣たちのもとへ連れていき、
お前を操り人形にさせるつもりだ。」