楓は黙ったままだった。
苺はしだいに泣き始めた。
『苺……どうしたの?』
『も…苺は亜希のとこ行く…』
スタスタと苺は行ってしまった。
『………楓だって…もう辛い。毎日、真奈美に従って、人を虐めたりするのは…もういやだよ。』
一人呟いて歩き始めた。
『亜希!いままで…ごめんなさいッ!』
楓はあやまり、頭を下げた。
亜希はとても驚いた。
『……え』
亜希はなかなか状況が掴めなかった。
『え、あ、ん、は、な、何?』
変な声が出た。
『謝ってんの!』
やっと納得した亜希は、はぁ。と返事をした。
いきなり、苺がくすっ、って笑った。
続けて、楓も笑い始めた。
亜希もつられて、笑い始める。
『キャハハハっ』
廊下で三人で笑い転げた。
