虹のかけら

なんか、そう言われると急に涙が込み上げて来た。泣いちゃいけない。もっとヒドイいじめに合うかもしれないから。
だけど、涙って簡単に止めれるものじゃなくってついに溢れてしまった。
『ううっ…ひくっ……ぐずっ…』
涙は止まらなかった。
悔しい。苺や楓だって、昨日まであんなに優しかったのにね。
人の心ははかないよ。
『楓……苺……』
私は廊下にしゃがんで泣いていた。













『ねぇ…楓、亜希が可哀相だよ。』
『でも、真奈美に言われたじゃない。』
二人はこそこそと会話をしていた。
『ね……杏菜を助けようよ……』
『苺…そんな事したら、真奈美を裏切る事になるんだよ。』
『楓、じゃあ今苺達がしてるのは、杏菜を裏切ってるんだよ?』