虹のかけら

『私の過去は最悪だったよ。』

『ふう。』
一息ついて、上靴を履いたとたん、足に激痛が走った。
『いたいッ!』
靴を脱いだら足は血まみれで痛々しかった。
『どうしよう…これってイジメかな?』
目頭に熱くなるものを感じた。
トボトボと保健室に向かった。
『失礼します。』
ぷぅんと消毒液の匂いがした。
『あら、亜希チャン!どうかしたの?』
私の全身を見て、あっ!と驚いた。
『あ、足はどうしたの?』
何て言おう。やっぱりここは正直に言おう。
『上靴におしピンが大量に。』
私は机におしピンをざらざらと置いた。
『イジメかもね…気をつけてね。』
やっぱり、と感じたら涙が溢れて来た。
イジメかもって思ったけど、これはイジメじゃないって思ってた自分もいた。