「あっ、もしもし…」






少し







上擦った







ナオの声







『久しぶり』




「…久しぶり。元気してた?」




『うん。そっちは仕事大変そうだね。オレまだ学生だから』




「あっ、うん。楽しいよ。レイは学校どう?」







久しぶりに






女の子に名前で呼ばれた








ナオ以外








オレを呼び捨てにする女の子はいない







レイって






そう呼ばれただけで







何故か






少し嬉しかった





『まぁぼちぼちかな。早くリョウみたいに働きたいよ』




「いいじゃん学生も。そんな長い休み学生のうちだよ」






ナオはもう






働いてるんだな








そう思うと








自分だけが








置いていかれてる気がした