「菫ちゃんね。俺は冴島志伸。よろしくね。」
視線が交わると、志伸さんは嬉しそうにそう言った。
「はい!よろしく…冴島?」
思わず首を捻る。
同じ名字とは、何とも奇遇だ。
冴島など、いそうでなかなかいない名字なのに。
「あれ、聞いてないのかな。」
志伸さんが今度は首を捻る。
その視線の先を辿れば、梓さんが変わらずにハイライトをふかしていた。
何を聞いていないというのか。
期待を込めて、あたしも梓さんを見詰める。
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