「…何で空は青くて、雲は白いのかなあ。」 前屈みに身を乗り出して、フロントガラスから空を見上げる。 抜ける様な青とは、こういうのを言うんじゃないだろうか。 青と白。 白と青。 今、あたしが見ている世界の頭上を覆い尽くしている色。 何故、この色なんだろうか。 「…今日の選曲と関係あるの?」 口ずさむ梓さんに、言葉だけを投げた。 滑らかに流れるfreeworldが、今日の梓さんの気分らしい。