翌日。 やっぱり逃げてしまいそうになる心に、何度も頑張ろうと暗示をかけて、学校に来た。 教室のドアを開けて顔をあげれば、パチッと桜田くんと目が合う。 「あ……」 だけどすぐにスッと目をそらされて、胸がちくんと痛んだ。 …痛い。 私が避けていた時も、桜田くんは、こんな気持ちだったんだろうか。 切なくて、苦しくて、顔がこわばってしまう。 (大丈夫……) 大丈夫。 ……頑張れる。