姫のさがしもの。



「ふぅーーーっっっ」



思いっきりよく
ロウソクを吹き消す私。



宮岸さんが
部屋の明かりをつけた。




「マスカラとれちゃったよ…」



嬉し涙でボロボロになった
マスカラを手で拭いながら
私は笑った。




「…こんなサプライズは
予想してなかったよー」


泣きながら私は笑った。



宮岸さんは、
小箱を手にとって


「はい、プレゼント!

25歳おめでとう、姫夏」


と言って、それを
私に手渡した。



「ありがとう…!」


私は大切にその小箱を
受け取って、

それからリボンをほどいた。


きれいな包装紙を
丁寧に開いていく。