姫のさがしもの。



「あ、姫夏。

カメラ撮ろっか。
カメラ持ってきてよ」



首を傾げる私を無視して、
彼は私をそう促す。



「カメラ?

カメラはあっちの部屋だ。
和室にあるよ」



「じゃあ、和室に
取りにいってきてくれる?」



宮岸さんは
どうしても写真を
撮りたいみたいだから

私は、仕方なく
カメラを取りにいく
ことにした。


和室に繋がるドアを
ガチャリと開ける。




「・・・・?あれ?」



さっきまで明かりが
ついていたはずの
和室は真っ暗。


これじゃ、カメラが
探せないよ。


電気のスイッチ
どこだっけ…?




「・・・・!!!!」



何気なく視線を
落とすと、


そこには、


背の低いテーブルの上に、
ユラユラと揺れる光が。