ま、とりあえず、
もらった頭痛薬にだけは感謝。
タクシーを待っている間に
クスリが効いてきて
頭痛も楽になったし。
でもタクシーがきて
乗り込むと
まただんだん
不安になってきた。
また、家に帰って
苦しくなったら
どうしよう…。
母親に連絡しようか?
いや、午前4時に
電話なんて掛けられないよ…。
宮岸さん…?
バカ!
宮岸さんなんて
彼氏でも何でもないんだから
こんな真夜中に電話したら
迷惑がられるだけだし。
…栄太かな。
栄太に電話をかける私。
15回ぐらいコールが鳴って
やっぱり起きないか…
と、諦めて切ろうとした時
「…もしもし?」
寝起きの栄太の声が
聞こえた。
「栄太〜…私、
今、病院に言ってきたの…」
なんだかホッとして
涙が流れ出す。
「病院…!?
どうしたの??」
栄太は、一気に
目が覚めたらしく
はっきりとした口調で
そう聞き返した。
