姫のさがしもの。



タクシーを待つ間、

私は不安で、また
息苦しくなってきたような
気すらした。


近くを通った看護婦さんに


「やっぱり、
息苦しいんです」


と訴えると


「若いのに、

過呼吸なんて
だめよー。

ゆっくり眠るのが
一番よ。
早く帰って眠りましょうね」


と、優しい笑顔で
冷たくあしらわれてしまった。



…若いのに過呼吸なんてだめって
言われてもなぁ


なりたくて
なったわけじゃないのに。




…救急車さえ呼べば
この苦しみを
魔法のように治してくれる

そう思った私が
バカだったんだ。


医者なんて
アテにならない。