宮岸さんはここでも サッと壱万円札を出し、 私の分まで 全額支払ってくれた。 宮岸さんはカクテルを 7杯も 飲んでいたが 顔は赤いものの 足取りはしっかりしている。 一方、私はカクテルを 4杯ほど飲んだだけだったが 席を立つと クラリと目眩がした。 座っている間は 気付かなかったが 私は相当お酒が 回ってしまっていたようで まっすぐ歩くことも ままならず、 千鳥足で 店の出口に向かった。